初めまして、ゆうすけと申します。
私は医学部卒業、臨床研修病院で2年間の研修を終えた後、大学院に入学、現在は大学病院に勤務しております。外科系専門医師(泌尿器科領域)としてがんセンター、大学附属病院で手術(開腹手術、腹腔鏡手術、ロボット支援手術)を多数行っております。
またその他にも在宅診療、緩和治療から男性更年期、AGA診療にも携わっております。
今回は、AGAのクリニックバイトについてです。
目次
医師のAGAクリニックバイト、種類は
AGAクリニックでバイト医師が行うのは、基本的には再診の処方外来のみです。
初診の問診や診療計画の立案、カウンセリングは常勤医が行います。
中には希望する患者のみ診察をするAGAクリニックもあるようですが、今回勤務したクリニックでは対面診察からの処方を必須としていました。
医師のAGAクリニックバイト、業務内容は
AGAのクリニックバイトにおける診察の手順としては、まず頭部を様々な角度から撮影し、電子カルテ上に保存されている以前の写真と比較しながら治療効果を確認します。
その後にAGA治療薬の処方を行います。
基本的には1カ月~2カ月処方が原則になっていますが、遠方からこられる方も多く、長期処方も可能になっています。
内服開始後半年、1年の時点で治療方針を再検討するための診察があります。
効果不十分の方には内服薬の増量、十分満足のいく状態になられた方は減量を行うなどの対応を行います。
AGAのクリニックに勤務を初めて間もない頃は、この診察に当たることはありませんが、複数回の勤務を経験したのちに振られることになります。
逆に言えばそれ以外の診察では前回と同様の処方を出すだけです。
直接的な頭皮へのミノキシジル投与は専門のスタッフが担当します。
医師のAGAクリニックバイトの相場(時給)
AGAクリニックの相場はおおよそ時給9000~11000円程度になります。
私は大手求人サイトからAGAバイトを見つけ応募しました。長期での勤務継続が条件にあり、よくあるスポットバイト(救急外来や当直など)とは異なり、契約前に採用面接が必要でした。
面接は院長と事務長が担当され、内容はごくごく一般的なもので終始和やかな雰囲気です。
医療知識を問うものではなく、人となりを見られている印象です。
おそらくはAGA外来が一般診療とは異なり、サービス業としての面が強いということなのでしょう。
医師のAGAクリニックバイトの注意点
私自身、皮膚科が専門ではないので、AGA診療の経験はなく知識は皆無の状態でした。
しかしクリニック初出勤日に簡単なAGAに関する講義と、診察陪席(イヤホンで診察の様子を聞く)があり、知識面での不安は払拭されました。
ネットで調査してくる患者が多いので注意
とはいえAGAの悩みは切実で、患者自身がネットでよく調べていることが大半であり、対応に困るような質問をされることもしばしばあります。
中には
こちらの知識を試しているのでは?
と疑ってしまうような質問をしてくる患者もいます。
そのあたりをのらりくらり対応、悪く言えばごまかす力は必要でしょう。
私自身は経験ありませんが、本当に困った場合は一度退室いただき、常勤医への対応をお願いすることも可能です。
私が勤務したAGAクリニックは大手のため、クリニック内の診察室は多数あり、多くの非常勤医師が在籍しているようです。
しかし、患者も相当数いるため、特に土日に終日勤務してくれる非常勤医師の募集が絶えません。
余談ですが待ち合いフロアには女性スタッフが複数人常駐しており、さすがは美容系クリニックといった美人揃いでした。
診察室は3畳程度の広さで電子カルテと頭部撮影用のカメラが置いてあるだけの簡素なものです。男性医師と男性患者だけの空間なので、室内の臭いがこもらないための配慮か、空気清浄機や室内用フレグランスが設置されています。
完全予約制なので、時間には結構シビア
診察は1時間内に最大6人までの予約制になっています。基本的にはきっちり6人埋まっています。
単純計算ですと1人につき10分ですが、なかには訴えが多い患者もいるため、30分以上かかってしまうこともあります。複数の非常勤医がいるので、その際には患者の待ち時間が長くならないように、フロアのスタッフが適宜調整してくれます。
完全予約制なので待ち時間が延びるとクレームにつながるようです。
逆に診察が早く終わってしまい、次の患者がくるまで暇をしてしまうこともあります。診察室内のネット環境がないので携帯をいじって過ごします。
非常勤医がネットに没頭してしまわないよう、電子カルテPCのネットは切られています。
AGAの効果、満足度は人それぞれ
劇的に治療効果が出ている患者は問題ないのですが、頭皮の改善が得られない方に対する対応は非常に難しいです。
高い治療費を払っているので、治療への期待も非常に高いです。
はたからみれば十分な改善でも、患者にとっては満足のいく状態ではないこともあります。
一方でほんの僅かしか髪の毛が増えなくても満足している患者もいます。
その点からも私が勤務したクリニックのAGAバイトは、ただ診察室に座って処方だけをしてればよい楽で簡単なバイトではないといえます。1時間に6人の話を聞くので、結構働いているなという実感は強いです。
しかし、来院される方の悩みはAGAただ1つなので、ある意味で単純作業の診察、慣れてしまえば問題ないでしょう。
患者からの質問やクレームは最初こそ面倒ですが、そこまでバラエティーに富んだものではないので決まり文句になってきます。単純作業と患者対応への苦がなければ続けていけるバイトなのではないでしょうか。
医師のAGAクリニックバイト、必要物品はコレ
白衣は毎回用意されているので、持参する必要はありませんでした。
しかしデニムや派手なシャツ、一見してわかるブランド品の着用、高級時計などは禁止されています。
ネクタイとまでは言いませんが、ある程度しっかりとした格好が望まれるようです。
私は無地のTシャツにチノパンで白衣を羽織って診察していましたが、注意されたことはありません。